タケシマレイコ(イラストレーター・デザイナー・アート的)のブログです。


by reiko

「岡山クリエーターズファイル」での取材&ご紹介した本について

写真家のイシイコウジさんのブログ「岡山クリエーターズファイル」にて取材して頂きました。イシイさんフレーバーで素敵にまとめてくださっています。

お恥ずかしいところも多々ございますが、よろしければご覧ください。

独立してから10年以上経ちました。東京から帰って7年ほどは全くデザイナーやイラストレーターの知り合いがおらず、相談する先もなく一人苦悶の日々でした。今は岡山にはデザイナーやイラストレーターが出合える場があり、このような機会を頂き光栄に思っています。あまり表舞台に出るのは得意ではないですし、仕事場や自分をお見せするのは少し勇気がいりました。でも、10年前の自分には考えられなかったこの状況に感謝です。色んな方から頑張れよって言われた気持ちです。
イシイさんありがとうございます^^

P.S. 最後のオチはイシイさんアイデアでーす。そう思っていない方が結構いらしたので念のため。



取材でご紹介した本について、もう少しお話してみます。

何か参考にしている本はというご質問を受けてお出しした本です。私は色々なジャンルの本を持っていて迷いましたが、ブログをご覧になるのはデザイン関係の方が多いかなと思い、デザイン書の中から一冊。そしてちょっと珍しい本を一冊ご紹介しました。実は、デザイン書は私の本棚にはあまりありません。
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Alexey Brodovitch
Phaidon Press出版
Kerry William Purcell著

Alexey Brodovitch(アレクセイ・ブロドヴィッチ)は数少ない好きなデザイナーの一人です。
ブロドヴィッチは1898年ロシアに生まれ第一次世界大戦下にフランスへ亡命。パリでは名立たるアーティストたちと交流し、次第にグラフィックアーティストとして頭角を表していきます。その後1930年に当時のペンシルベニア美術館工業デザイン学校の広告デザイン学部設立のため米国に招待され渡米。1934年には新編集長カーメル・スノウの下でHarper's BAZAAR(ハーパース・バザー誌)のアート・ディレクターとして就任し、1958年まで同誌のアートディレクターを務めます。一方、毎週夕方に開催された「デザイン・ラボラトリー」と呼ばれた会で若いクリエイターの育成にも力を注ぎ、リチャード・アヴェドンを初め多くの才能を見いだしました。
こちらから一部抜粋加筆訂正して引用)

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Harper's BAZAARの見開きから。

開く度浮かぶ形容詞は「格好いい」「エレガント」「美しい」。
それらを緊張感を持って感じる本です。
逆に、緊張感を求めるときに開く本とも言えるかもしれません。
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私が好きなブロドヴィッチの仕事に「Portfolio」があります。1949年から1951年にかけて3号だけ刊行されたグラフィックデザイン雑誌です。アーティストの作品などの選ばれた図版、そしてアートディレクションがとても素晴らしい。ともするとそれぞれ突出しているものは喧嘩しかねません。しかし、この本では全く違和感無く一冊の本に流れるようにレイアウトされているのです。

それぞれの濃度が薄まらず、ともに引き立て合い存在している世界が、例え本の中であるにせよ実現していることの幸福と強さを感じます。

当時何かを作る際、時間、思い、哲学、そして人の手は、今よりもずっと多くを経て生まれてきたに違いありません。その重さに衿を正します。

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『MON ALBUM』

かわってこちらは1920年代のフランスのアルバムです。当時、Nestléのチョコレートにはマッチ箱くらいの大きさのカードがオマケについていて、このアルバムは、そのオマケを集めて貼付けるためのものです。

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カードの種類は建築から民族衣装、動植物までと幅広く、その数なんと全88種! 
アルバムの中のページはシリーズごとに分かれていて、シリーズタイトルの下には番号の振られた枠が格子状に並んでいます。カードについているシリーズ名と番号を照合して貼っていきます。ページタイトルの周りは、それぞれのシリーズに合わせた絵で飾られています。またカードの絵は、リアルで繊細なものからコミカルな漫画タッチのもまでバリエーションに富んでいます。アルバムもカードも、細部まで手の込んだ丁寧な作りで、遊び心を感じます。

眺めているとワクワクとときめきます。一生懸命チョコレートを食べてカードを集めた誰かと、心を込めてアルバムを作ったであろう制作者、両者のワクワクに思いを馳せます。空欄のページもありますが、ほとんどの枠が埋まったページも。一体、どれだけの時間をかけて集めたのでしょう。一枚のカードの重みが、今よりもずっと重く感じます。



おしまい



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by heartart39 | 2015-06-08 16:33 | お知らせ | Comments(0)